「静岡県は健康長寿日本一」

沼津に縁あって三十年になります。檀家さんもなければ信者さんも無い。小さな、お堂はあったが庫裡(自分が住む住居)が無い。ナイナイづくしが今やありがたいことに門池に居を構えさせていただき、なんとか生活させていただいている。
本当に檀家さんや信者さんのお蔭であり、沼津の人々のお蔭です。「沼津はダメだ。新幹線や癌センターの誘致をわざわざ断り、未だに高架問題が決着しない。人口がどんどん減って、街中はシャッター通りになってしまった。」よるとさわるとそんな話になり寂しい思いがします。
でも私は、ガツガツしていない沼津が好きである。何を隠そう、自分を大事にしてくれた沼津の人々がいて今日があるからである。沼津ほど人間が穏やかで、のんびり風土な場所もないのではないかと思う。
昨今、健康長寿の話が盛り上がっている。世界一長寿国は長野県であるが、他人に頼らず一人でいろんなことができる年令を健康長寿という。それも、健康長寿国は静岡県が日本一だということで驚いた。静岡県も左右に広いので何処とも言えないが、お茶だとかミカンだとか理由があると思う。のんびりしたこの人間性や環境が日本一に導いていることなのかもしれない。ピーアールするなら生活の利便性や環境のよさを県外に広告し人寄せを考えるべきであろう。
静岡県からは偉い人がでないというが、出る必要がないのだ。めぐまれているから。政治家でも企業家でも。大成功に導いた環境が辺鄙な場所だったり、貧乏であったり、いろいろな点で恵まれていなかった人に多いように思う。それは逆境からうまれた「負けられない」思いが、そうさせたのだと思う。 三百年の長き時代を構築した苦労人の徳川家康公が隠居の地に静岡を選んだのは、あくせくせずのんびりムードの静岡県がよかったのだろう。
富士山を仰ぎ見、山の幸、海の幸に恵まれ、温暖な気候と他にない環境が整っています。
今年は、日本海側が特に豪雪と寒波で大変なことになっているようだ。それに比べ静岡は雪など見たこともない、平々凡々の毎日が暮らせているではないか。本当に感謝するのみである。東海道は新幹線、東名高速道路、第二東名など次々に他に誇るべきものがある。毎日、世界遺産の富士山を仰ぎ見ることができる。東海道は日本の中心地帯であり、北にも南にも、ここを通らなければ他に行けない場所である。現実を考えたとき、何もひがむ必要もなければ、不足を嘆くこともないのではなかろうか。経済発展は思ってもきりがない。他の国に比べれば、幸せの限りだ。文句を言わず感謝しようではありませんか。
三明寺住職 大嶽正泰 合掌